ルチオ・フルチ監督おすすめの映画ランキングTOP5
同じイタリアのダリオ・アルジェント監督に比べて下品さが際立っており、突き抜けたものを感じます。ゾンビもの撮ったかと思えばミステリ色のある作品もありますし、ファンタジックなものもあり良い意味での節操のなさが好きです。
第5位.ルチオ・フルチ「SF/コンクエスト・魔界の制圧」
ルチオ・フルチ「SF/コンクエスト・魔界の制圧」がおすすめの理由
大体において、そもそもルチオ・フルチをフェイバリットに挙げる私の方にも問題がないとはいえませんが、ああいったショーモナサを含めて私はフルチ作品を偏愛しています。この作品をエントリーして、なおかつ第5位に選んでいる!この映画をご覧になった方がこの拙文をお読みになったら私の神経を疑うでしょう。それくらいヒドいデキなのですが、とにかくこの作品を偏愛しているのです。一応ファンタジーに分類される作品なのでしょうがハッキリいってストーリーもよくわからないし、若き勇者が旅に出るのですがゾンビが登場(!)したりします。とってつけたように光の矢を放つシーンで、「これはファンタジーなんだぞ」と精一杯主張しているようにも見受けられます。この映画と『未来帝国ローマ』を選ぼうか迷ったのですが、どっちがSFっぽいかどうかでこっちを選んだ訳です。この2作品のDVD化を望んでいるのですが、もしDVD化されたら私は迷うことなく購入するでしょう。
第4位.ルチオ・フルチ「マーダ・ロック」
ルチオ・フルチ「マーダ・ロック」がおすすめの理由
TV放映時のタイトルは『デビルズ・ダンシング』。ブロード・ウェイで踊ることを目指しているダンススクールの生徒たちが何者かによって次々に殺されていくというストーリー。この映画レンタルビデオ店では「サスペンス」のコーナーに置いてるところも。一応フーダニットといえば聞こえはいいかもしれませんが、連続殺人を阻止できない警察や、犯人かと思いきや実は違うといったありがちな演出などあり、やはりアルジェントの方が優れているといえるでしょう。ですがこの作品、ちゃんとDVD化されているのです!私はTV放映された時のビデオを持っているので6.の項目でも触れましたが『未来帝国ローマ』とかの方をDVD化して欲しいものです。とはいうもののこの『マーダ・ロック』、フルチの作品のなかでは良い方だと思います。晩年の意味不明な作品ばかり量産しているときに比べれば。その「晩年の作品」にも数本観たのですがあまりにヒドく何本かは未見の作品もあります。
第3位.ルチオ・フルチ「マッキラー」
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ルチオ・フルチ「マッキラー」がおすすめの理由
今回の5作品のなかで一番思い入れの深い映画。この映画を初めて観たのが1990年、今から29年も前のことです。その後折りに触れて、「もう一度観たい」と思っても私自身、この映画を借りたレンタル・ショップから離れたところに引っ越したりして、そこまで行くのも難しくなってしまうし、近所の店では置いてなかったりして、なかなか観る機会を持てなかったのですが2017年にブルーレイで復刻!私は真っ先に飛びつきました。話が前後しますがその’90年に観た時の感想は「う〜んこれはミステリ色の強い作品だな」という印象でした。あるイタリアの片田舎で少年が次々に殺されていくというストーリー。’17年に改めてブルーレイで観た時も犯人等も覚えていたのですが、私服刑事がシガリロを普通に吸っていたりするのを観るにつけ、時代を感じさせるなあ、などと思ったものでした。やはり、13歳の少年にはそういうところまで、見ないものですからね。そのブルーレイも繰り返し観た訳ではありませんが、前述の、ミステリ色の濃い作品という印象には変わりがありませんでした。
第2位.ルチオ・フルチ「地獄の門」
ルチオ・フルチ「地獄の門」がおすすめの理由
この映画か『墓地裏の家』にしようかどうか迷ったのですが、インパクトという点で勝っています。内臓を吐き出すシーンなどがです。ですが例によって訳のわからんシーンもあります。男が電動ドリルで殺される件は意味不明ですし、大量のウジ虫が吹き付けてくる場面もストーリー(この映画にちゃんとしたストーリー展開を見出すのは野暮か)に関係ないし。ただ、作家の牧野修氏が80年代に日本語字幕のついていないソフトで観た時の感想は「映像だけで訴えかけてくるインパクトのある作品だ」などとある本で述べていた程ですからね。また、当時のレンタルビデオ黎明期の時代は、80年代のホラー映画ブームが起こったこともあり、視聴した方もそれなりにいらっしゃるのではないでしょうか。たしか、この作品もDVD化されている筈です。私はまだ購入に至っていませんが、いつか手に入れたいです。兎に角、この監督の独自路線でとことん突き詰めた残虐描写を愉しみたい方にはおすすめの一本となるでしょう。
第1位.ルチオ・フルチ「サンゲリア」
ルチオ・フルチ「サンゲリア」がおすすめの理由
ルチオ・フルチの代表作であり、グロテスクゾンビ(?)の極致を極めたホラー映画史に残る作品。ジョージ・ロメロのゾンビ三部作の2作目の『ゾンビ』は有名ですが何だかアクション・シーンも見せ場になっている部分もあり残虐描写という点ではフルチのほうが過激に思えます。ニューヨークに漂着した船からゾンビが警備員を襲いもう1人の警備員がゾンビに向かって発泡、ゾンビは海へ落ちる。新聞記者の男と船の持ち主の娘が、父親のいる島に行くのですが、そこでは死人が生き返り生存者たちを襲う。なんとか島から脱出した2人なのだがニューヨークもゾンビで溢れかえっていた、というもの。ですが、見所はゾンビの特殊メイクでしょう。ウジがしたたりミミズが身体にまとわりついているというもの。私もフルチ作品全てを観ている訳ではないのですが、やはり代表作にあたると思われます。私が初めてみたフルチ作品でもあり本作を観て「他のフルチの作品も観てみよう」などと思ったものでした。たしか1988年だった記憶がします。
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