黒沢明監督おすすめの映画ランキングTOP5

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黒沢明監督おすすめの映画ランキングTOP5

彼は、映画製作に関して絶対「妥協」を許さない完全主義者の映画監督であったからです。出演者には、「乗馬」はもちろん、場合によっては創作”剣道”とか、音楽監督についても、よくできた音楽であっても音楽監督の「よいところ」だけを使って、絶対気に入らない演出、シナリオ、フィルムカットを大胆に行って、観客のため喜ぶ映画製作に没頭したからです。

 

 

第5位.黒沢明「野良犬」

黒沢明「野良犬」がおすすめの理由

ジョルジュシムノン原作の映画をシナリオにした黒沢監督、ピストルを盗まれたある警察官が、これを盗んで殺人をする警察官が発見に至るまでの苦労を描いている。主人公は三船敏郎だが、上司には志村僑を起用し、三船/志村のコンビは、親と子を彷彿とさせる設定で、いくつかの作品でもこれが採用されている。不幸にも、上司の志村がピストル窃盗者から被弾を受け、命落とすまでの重症を負ってしまう。しかし、志村のリベンジに意思決定を集中させた三船、志村がピストルで撃たれたとき大雨であったのを思い出し、「犯人はこの大雨によって、足は絶対泥まみれになっている」と察知し、朝の電車駅に犯人がドロまみれのズボンでいるところを発見、三船はピストルなしで、この犯人に対抗する。朝の野原で犯人を取り押さえるが、このとき映画に流れるのどかな家庭音楽が印象的。黒沢によって提示された「対位法」映画がよく発揮されていて、見るものに退屈な感じを与えない名作である。

 

 

第4位.黒沢明「酔いどれ天使」

黒沢明「酔いどれ天使」がおすすめの理由

黒沢と三船が出会うこととなったこの映画、元は主人公は町の医者の日常を描くつもりであったが、肺ガンに侵されながら、ヤクザをやめられない三船の演技が素晴らしく、落ちぶれヤクザは、どんどん味方が離反していく悲劇を描いて成功した。それでも傷ついた「三船」を何とか助けてやろうとする志村、ここから志村は三船をどのような場合に合っても支えてやる父親役としての存在として、親子の「絆」を描くことに成功した。三船は、志村の快方をよろこぶが、三船にはもう生命の終末が近づいていて、三船は志村に感謝しながらも、ヤクザとして最後の”決闘”に挑む。最後のシーンは、三船は志村にこのことを言わないで、決闘に挑むが、肺ガンを何とかいたわってやろうと、タマゴを買ってきて三船の帰りを待つ志村の父親としてのやさしさが目立つ映画である。ラストシーンのヤクザ同士の決闘シーンは、ペンキまみれになって三船と相方ヤクザと廊下で取っ組み合いの決闘になるところが印象的、最後どうしてもヤクザは救われないことを暗喩している。

 

 

第3位.黒沢明「天国と地獄」

黒沢明「天国と地獄」がおすすめの理由

主人公である三船は、自分の子供ではないが、運転手の息子が誘拐された。普通なら助けないであろうが、仁義硬い三船は、この使用人の子供を救助するため、警察に協力しながら「身代金引渡し」の犯人テクニックを見破ろうとする。それは、特急「こだま号」から身代金を渡せ、というものであったが、こだま号は密閉式で簡単に身代金引渡しはできないだろうと思われた、しかし。こだま号には当時珍しい「電車電話」があり、この電話から「指定されたサイズ」でこだま号「トイレ窓」から、根府川橋梁から投げ落とせ、という「見事」な犯行テクニックであった。まんまと騙された感じの三船、及び警察であったが、「もしも」のことを考えて、このカバンの中に、燃やせば「色」が出る塗料を忍ばせておいた三船、犯人が、カラのカバンを燃やしてしまうと、そのシーンだけ白黒映画で有名な三船としてはよく考えた「煙にカラー映画」をして、犯人がいる場所を特定させる。いろんな犯人と三船、警察側のやり取りが面白い。

 

 

第2位.黒沢明「生きる」

黒沢明「生きる」がおすすめの理由

ベルリン映画賞で「銀熊賞」(準グランプリ)に選定されたこの映画、多くの人に感動を与えた作品である。公務員一筋で生きてきた志村僑、ある日、胃に痛みを覚える。慶応病院?で検査してもらうと、「末期ガン」だろうと、医師からほのめかされる。家に帰っても、息子は親にはかまってくれない、悲観的になった志村、飲めない酒を飲み、やけ酒をすると、そこにはメフィストフェレスを思わせる「伊藤雄之助」が。「これから、あなたの無駄に過ごした人生を、取り戻しに行こうじゃ、ありませんか?」実際、伊藤は夜の遊びを知らなかった志村に東京都心での遊びを覚えるが、すぐ吐いてしまう。またまた絶望した志村であったが、公務員の部下で「公務員やめたいんです。でも課長さんのハンコがないと、退職できないから、ハンコ押してください」この部下の女の子は、公務員を徹底的に小馬鹿にしていたが、よく見ると靴下は穴だらけ、志村はこれを憐れんで靴下を買ってやると、小田切は大変喜んだ。ここで「人のために尽くす」ことがわかった志村。最後は公務員室へ戻り、「この案件は、他部署にて決裁させるべきものである」付箋を取っ払い、自ら泥沼の中に「小公園のブランコ」建設に尽力する。最後は伊藤雄之助から教えてもらった「ゴンドラの歌」を歌い、楽しみながら死んでいくのであった。

 

 

第1位.黒沢明「七人の侍」

黒沢明「七人の侍」がおすすめの理由

世界映画の名作と言われるこの映画、最初はある侍の一日を描こうとしたが、それでは全然面白くない。そこで「侍の中には、メシのために百姓を助けた」話を見つける。ここで、志村は襲ってくる野武士退治を百姓からせがまれ、しぶしぶ引き受けることとなった。侍は6人集まったが、最後の1人が集まらない。そこに現れた「菊千代」(三船)、彼を侍として取り扱うことにするが、菊千代はもともと野武士に家族を襲われた百姓であった。志村は、がめつい百姓に愛想をつかすが、菊千代が「お前らは何もしらねえ。百姓は、実はなんでも持っている」と。それでも襲ってくる野武士、とうとう七人の侍の中から犠牲者が出る。それは平八であったが、銃で襲われて死ぬのであった。平八のために「墓」を作ってやる。それも、小山みたいな墓を。そこに乾いた風が吹いてくる。すると、野武士がまた襲ってくるではないか。怒った菊千代は、「来やがった来やがった」と指揮を高める。野武士退治のためにあと侍は3人犠牲となったが、この墓のシーンが面白い。最後志村は言うのであった。「勝ったのはわしらではない、あの百姓だ」と。

 

 

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