ビリー・ワイルダー監督おすすめの映画ランキングTOP5

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ビリー・ワイルダー監督おすすめの映画ランキングTOP5

ウイットに富んだ脚本と演出が俊逸。映画2時間以内にきれいな落ちが作られ、何回見ても面白い。感心させられる。監督自身が脚本家出身だけに、名台詞も多い。「暑い時は冷蔵庫に下着を入れるの」は、マリリン・モンローの決めセリフ。失われた週末など人間ドラマも多いが、特にコメディは、最高。マリリン・モンロー、ジャック・レモン、オードリー・ヘップバーンなどハリウッドの名優の代表作を作り続けた、職人気質の監督

 

 

第5位.ビリー・ワイルダー「サンセット大通り」

ビリー・ワイルダー「サンセット大通り」がおすすめの理由

1950年制作、往年のハリウッドスタジオの舞台裏をサスペンスで描いた映画。映画がまだ最高の娯楽と呼ばれていた白黒フィルム時代の話。忘れ去られた名女優を映画に復活させるべく、売れない脚本家が豪邸に滞在して、名女優の気に入るように、脚本をリライトするように命じられます。脚本家が書き進める中で、謎に包まれた名女優の過去、そして引退の理由などが明らかになってきます。それは、脚本家の運命も狂わせていきます。アカデミー賞、脚本賞、美術賞、作曲賞を受賞しました。主人公の忘れ去られた名女優を、実際にサイレント映画の大スターだった、グロリア・スワンソンが演じています。往年の名女優の見栄と虚勢を、自身の体験と重ねるように演じ、セリフの一つ一つがリアルに聞こえてきます。売れない若手脚本家にウィリアム・ホールデン。この頃のホールデンは、酒と女が大好きで、胡散臭いハンサムな若造という役ばかりやっていました。はまり役です女優の世話をし続ける召使いに、エンリッヒ・フォン・シュトロハイム。この方も本当は有名な映画監督さんで、自らをモデルにしたような役で印象に残ります。召使いというところが時代を感じさせますが、当時のサスペンスには欠かせない役柄です。また本人役で、セシル・B・デミル、バスター・キートンが出演していて、ハリウッドの一番華やかだった頃の雰囲気が伺い知れます。映画の舞台裏でサスペンスというと色々ありますが、刑事コロンボの「忘れられたスター」という名作を思い出します。こちらの大女優は「サイコ」でシャワー中に殺されたジャネット・リーです。

 

 

第4位.ビリー・ワイルダー「翼よ! あれが巴里の灯だ」

ビリー・ワイルダー「翼よ! あれが巴里の灯だ」がおすすめの理由

1957年制作、チャールズ・リンドバーグの伝記映画。歴史的にも有名な、1927年に成功した世界初の単発機による大西洋横断飛行を描いた映画です。ニューヨークからパリに着陸するまでを、それまでの過去を振り返りながら、リンドバーグの視点で描いています。ストーリーはシンプル。なぜパイロットになったのか、なぜ大西洋横断を挑戦するようになったのか、資金調達に困難を極めた準備期間、単葉機「スピリットオブセントルイス」号の製造、そして飛行中の孤独との戦い。主役のリンドバークをジェームス・スチュアートが、静かな中にも一本心の通った信念を持った好青年として見事に演じています。映画の殆どが単葉機の操縦席なのに、これぞ脚本の技、この超有名なストーリーを飽きさせずに見せてくれます。コンパスを見るために鏡を少女からもらう話や操縦席に潜り込んだ相棒、ハエとの関係も面白く見せてくれます。市川崑監督の「太平洋ひとりぼっち」主演石原裕次郎も同じようなシチュエーションでヨットでの旅を描いています。西田敏行主演の「植村直己物語」など、一人の信念を持った冒険家を描いた映画は制作しやすいのか、名作が多いように感じます。

 

 

第3位.ビリー・ワイルダー「麗しのサブリナ」

ビリー・ワイルダー「麗しのサブリナ」がおすすめの理由

1954年制作。「ローマの休日」で一躍スターダムに登ったオードリーヘップバーン主役の2作目の作品です。映画会社としてもヘップバーンの人気を定着させたいと思ったのか、ストーリーにはヘップバーンの魅力と見せ場がいっぱい詰まった作品。チャーミングな女性を描かせたら、絶対に外さないワイルダー監督の技も冴え渡っています。大企業の社長宅に住み込みで働く運転手の娘と幼馴染の兄弟とのラブコメです。まだ子供で冴えないヘップバーンは、女たらしの弟、ウイリアム・ホールデンに恋心を抱きますが、相手にされません。心配した父親はヘップバーンをニューヨークに修行に行かせます。失敗しながらも、洗練された女性へと変身を遂げたヘップバーン。案の定、大富豪の弟が婚約者がいるにもかかわらず一目惚れです。長男のハンフリー・ボガードが企業を守るために弟との恋路を邪魔していきますが、いつの間にか堅物の長男も恋に落ちてしまいます。ヘップバーンは、大企業の兄弟を振り回すほどの美しさ、そしてお茶目さ、見ている人だれもが恋に落ちるストーリーです。冴えない女性から洗練された女性へと変化をさせ、美しさを際立たせている内容がまたいいです。イーディス・ヘッドが担当したファッションも素晴らしく、サブリナパンツはこの映画から生まれました。アカデミー衣装デザイン賞を受賞しています。

 

 

第2位.ビリー・ワイルダー「アパートの鍵貸します」

ビリー・ワイルダー「アパートの鍵貸します」がおすすめの理由

1960年制作、コメディ映画の金字塔、名作です。何度見ても楽しく、心がホッとする映画です。アカデミー賞作品賞、監督賞、脚本賞、美術賞、編集賞を受賞。ジャック・レモンの冴えないサラリーマンとエレベーターガールのシャーリー・マクレーンのラブコメです。まだラブホテルがなかった時代。大企業に勤める独身男、ジャック・レモンは、上司の不倫場所として、自分のアパートを貸していました。「すべて出世のため」と我慢していましたが、ある日不倫相手の女性がアパートで自殺を図ってしまいます。女性は自分も恋心を抱いていたエレベーターガール、シャーリー・マクレーンです。同じアパートの医者を呼び、どうにか助けたジャック・レモンは、シャーリー・マクレーンを励まし、不倫の恋を成就させようと奮闘します。しかし自分の思いも捨てきれません。シャイな日本人男性には共感が得られる部分が多い映画です。テニスラケットのスパゲッティ、眠らせないコーヒー、そしてトランプなどなど、この映画でも名シーンに小道具が活躍します。シャーリー・マクレーンは、美人じゃないけど、見ていくうちにどんどん魅力的な女性になっていくのは、ビリー・ワイルダーの手腕です。TVの吹替版で、ジャック・レモンを愛川欽也さんが演じていて、それがまたピッタリ、吹き替えでも楽しめる映画です。

 

 

第1位.ビリー・ワイルダー「情婦」

ビリー・ワイルダー「情婦」がおすすめの理由

1959年制作、裁判物のサスペンス映画。二転三転するストリーが見事です。原作はアガサ・クリスティ「検察側の証人」。だからトリックは超一流、それをワイルダーがコメディ要素を付け加え、超一級の映画に仕上げました。有名老弁護士のもとに一人の依頼人がやってくるが、どう見ても有罪で、目の前で逮捕されてします。そこに美しく艶めかしい依頼人の奥さんがやってくる。老弁護士はこの難事件をどう処理するのか?キャスティングが見事で、美人の代名詞、名女優マレーネ・ディートリッヒの妖艶さが、物語に艶を与え、疑惑を膨らませています。クイーンのフレディ・マーキュリーが、ディートリッヒの大ファンで映画「ボヘミアン・ラプソディ」でも最初のシーンに写真ででてきます。チャールズ・ロートン扮する主人公の弁護士とそれを見守る看護婦、エルザ・ランチェスターの掛け合いが最高です。この二人は、実生活も夫婦だけに間のとり方が絶妙です。裁判の緊張感とコメディのゆるさが映画の中で混ざり合う名作です。シリアスからコメディまでこなす、名監督ビリー・ワイルダーだからできる職人技。最後には涙が出ててくる感動作になっています。三谷幸喜監督は、ビリー・ワイルダーの影響を公言しているが、三谷作品の「ステキな金縛り」はこの映画の影響が大きく出ています。

 

 

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