アル・パチーノ出演おすすめ映画ランキングTOP7
日本で「アル・パシーノ」と呼ばれていた頃からのファンです。初めて存在を知ったのがリバイバルの『ゴッドファーザー』。自分の家族の血なまぐさい歴史をクールに恋人にク話して聞かせるシーンでした。当時はまだその俳優の名前も知りませんでしたが、目の中に宿る狂気のようなものに惹かれたのを覚えています。
第7位.「ヒート」(アル・パチーノ出演)
「ヒート」(アル・パチーノ出演)がおすすめの理由
いちばんの見どころは、やはりアル・パチーノとロバート・デ・ニーロの共演です。二人は『ゴッドファーザー PARTⅡ』にも出演していますが、同じショットに二人が登場する場面はありませんでした。この作品でも二人揃ってひとつの画面に収まっているのがはっきりとわかるカットはありませんが、撮影自体は顔を合わせて行われていたそうです。レストランで向かいあって会話するシーンは、二人の視線の演技を生かすために、表情の見えやすい一人ずつのショットで構成されたのだそうです。静かな緊張感がみなぎり、観る者を引き込むすばらしいシーンです。刑事と犯罪者という正反対の立場でありながら、相手に自分と同じ匂いを感じ取って共感していく過程も秀逸です。名優同士の共演だけでも見応えがありますが、期待を裏切らないドラマでした。ハードボイルドなタッチで描く、男同士のリスペクトの物語です。
第6位.「スカーフェイス」(アル・パチーノ出演)
「スカーフェイス」(アル・パチーノ出演)がおすすめの理由
一人の成りあがりギャングスターの壮絶すぎる人生を描いた、バイオレンス度たっぷりの傑作です。まるで何かが憑依したかのようなアル・パチーノの神がかった演技に引き込まれます。観ていて鳥肌が立ちました。「マフィア」「成功と転落」「アル・パチーノ」ということで、どうしても『ゴッドファーザー』と比較したくなりますが、それは野暮なのでしょう。この二つの作品のベクトルと世界観は、まったく異なるもの。『スカーフェイス』は、一人のチンピラが自身の底知れぬ野心と度胸だけで成りあがり、哀しく残酷に破滅するさまを描いた物語です。その主人公トニー・モンタナをカリスマ性たっぷりに演じたアル・パチーノは、やはり稀代の名優なのだと再認識した映画でした。身体中に銃弾を浴びるラストシーンは、あまりのすさまじさに目を覆いたくなるほどの迫力です。
第5位.「セルピコ」(アル・パチーノ出演)
「セルピコ」(アル・パチーノ出演)がおすすめの理由
1970年代のアル・パチーノの代表作のひとつに挙げたい映画です。汚職や腐敗にまみれた警察組織のなかで、体制に抗い、正義を貫いた警察官フランク・セルピコの実話をベースにした映画です。シドニー・ルメット監督が手がけていることもあって、やはりドキュメンタリータッチであり、社会派映画といえるでしょう。周囲が体制や組織に懐柔されていくなかで、真面目に生きれば生きるほど損をする世の中の不条理を描いています。観ていて、なんともやりきれない気持ちになる映画です。地味といえば地味な作品であり、アル・パチーノの演技も抑えぎみですが、それがこの作品の味にもなっています。アル・パチーノは、自身が演じるフランク・セルピコ本人と3週間生活をともにして役づくりをしたそうです。画面のなかのアル・パチーノにひたすら見惚れる映画です。
第4位.「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」(アル・パチーノ出演)
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「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」(アル・パチーノ出演)がおすすめの理由
アル・パチーノが、これまで何度もノミネートされながら受賞が叶えられなかったアカデミー賞主演男優賞をようやく手にした、記念すべき映画です。過去の出演作品のほとんどが「男性向け」といえるのに対して、この映画は老若男女におすすめできるヒューマンドラマでした。頑固で気難しいために、まわりからうとまれている盲目の退役軍人フランクが、心やさしい若者チャーリーとの交流を通して、自分の人生を見つめ直し、新たな希望を見つけるまでの姿を感動的に描いています。全盲の退役軍人を演じるにあたって、アル・パチーノは瞳を全く動かさずに演技しています。ひと目見ただけで目が不自由なことがわかる演技力に驚きます。盲目の人物を演じた俳優はこれまで何人か観てきましたが、正直なところ、この映画のアル・パチーノを超えるものは思いつきません。
第3位.「ゴッドファーザーPARTⅡ」(アル・パチーノ出演)
「ゴッドファーザーPARTⅡ」(アル・パチーノ出演)がおすすめの理由
第1作『ゴッドファーザー』の前日談と後日談を1作品にまとめた形で描いた、まさに大河ドラマといえる大作です。前日談では父ヴィトーの、後日談では息子マイケルの物語を交互に綴る手法をとっています。3時間20分にもなる長丁場ですが、全く飽きさせないところはさすがの一言です。この作品でもフランシス・フォード・コッポラ監督の演出やカットつなぎは完璧です。アル・パチーノのファンとして少し残念なのは、若きドン・コルレオーネを演じるロバート・デ・ニーロがすばらしすぎて、息子役のアル・パチーノの影がやや薄くなっている感があるところ。それでも怒らせたら怖いとわからせる眼力は秀逸です。二人は同じ映画に出演してはいるものの、同一画面での登場はありません。それでも名優二人が織り成す物語の世界観にいつのまにか引き込まれます。
第2位.「狼たちの午後」(アル・パチーノ出演)
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「狼たちの午後」(アル・パチーノ出演)がおすすめの理由
ドキュメンタリータッチの銀行強盗映画ですが、単なる犯罪映画ではなく、体制批判に貫かれた作品になっています。シドニー・ルメット監督の得意とする室内劇がほぼ全編にわたって続きますが、だからこそ優れた脚本や演出や演技力が必要なことを改めてわからせてくれました。若い頃のアル・パチーノのすばらしさがいちばん出ている映画だと思います。犯人たちが無計画すぎてストーリーの展開が全くよめず、異様な緊迫感が続くため、最後までスクリーンに釘付けになります。1972年にブルックリンで実際に起きた銀行強盗事件をベースにしていて、犯人の容貌がアル・パチーノに似ていたことから出演をオファーされたというエピソードがあります。人質などの犯罪被害者が犯人と心理的なつながりを築くストックホルム症候群も描かれており、とても見応えがあります。
第1位.「ゴッドファーザー」(アル・パチーノ出演)
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「ゴッドファーザー」(アル・パチーノ出演)がおすすめの理由
何度観ても味わい尽くせないほど深みのある作品です。この映画独特の香り立つような気品と重厚さを味わうだけでも一見の価値があります。ファーストカットからラストカットまでがすばらしく、私にとっての神映画です。現在ではこのような映画は撮れない気がします。アル・パチーノは当時まだほぼ無名の役者でした。映画会社から冷遇されていたのを一転させて、実力を認めさせたという伝説のシーンも登場します。ぎらぎらした眼光も圧巻です。また、マーロン・ブランドの圧倒的な演技力と存在感も吸引力抜群で、父と息子を演じる二人の対比描写も見逃せません。この映画特有のの世界観に浸ってしまい、観終わったあとに言いようのない余韻に包まれます。単にマフィアの抗争を描いた作品ではなく、家族ドラマでもあるので、ぜひ一度は観ていただきたい映画です。
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