北野武監督おすすめの映画ランキングTOP5

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北野武監督おすすめの映画ランキングTOP5

当監督の作品の中で任侠映画の本数は特に多いが、客層を選びそうなジャンルでありながら一般層からの人気も高い。その点について、同監督の空気づくりが起因していると思われる。先の展開を読ませない、独特の空気と間。セリフの量を減らし、あえて役者それぞれの演技に語らせるカットなどに魅力を感じる。

 

 

第5位.北野武「BROTHER」

北野武「BROTHER」がおすすめの理由

北野武監督の映画といえば、第一に挙げられるのがヤクザ映画である。ヤクザ映画と一口にいっても、エンターテイメント要素があったり恐ろしいほどのバイオレンスがあるなどさまざまである。同作品はヤクザはヤクザでも、海外のヤクザ、いわゆる「マフィア」とつながりをもって生きていくヤクザのストーリーとなっている。かれこれ数十年前の作品としては、国際的な裏社会に飛び出していくヤクザはそれ自体でも切り口として面白みがある。そして、タイトルの「BROTHER」はヤクザ社会でいうところの「兄弟関係」である。同作品は海外では「ANIKI」であり、作品中も海外マフィアからは同じように呼ばれている。互いの文化を尊重している関係性が見て取れ、そうした背景が同作品の根幹に当たる部分に強く作用しているのではないかと考えられる。第五位として挙げたが、一般的な人気はさておき私個人としてはとても印象深く鑑賞後も気持ちの良い余韻を残してくれる作品であある。

 

 

第4位.北野武「龍三と七人の子分たち」

北野武「龍三と七人の子分たち」がおすすめの理由

北野映画といえば、任侠やヤクザ。そして、バイオレンスがつきものというイメージであるが、近年公開された同作品については、その毛色が異なる。なので、可能であれば後に紹介する「ソナネチ」などを鑑賞していただいてから同作品を観ていただきたい。従来の北野作品ファンとしては、同作品は衝撃である。タイトルからも想像がつく通り、エンターテイメント色がとても強い。同作品も内容的にはヤクザが登場し、バイオレンスな展開も存在するのだが、キャストがとにかく高齢なのである。「昔は俺も○○だった〜」と武勇伝を高らかに語る漫画にでてくるようなおじいさんたちが、文字通り「大暴れ」する展開となっており、終始色々な意味で目が離せない。濃厚なバイオレンスを期待する人にとっては期待はずれかもしれないが、随所に散りばめられたコメディ要素は飽きさせないし新鮮である。タイトルだけで敬遠せず、ぜひ一度は鑑賞してもらいたい作品となっている。

 

 

第3位.北野武「座頭市」

北野武「座頭市」がおすすめの理由

北野映画、もといヤクザや任侠映画を鑑賞したことがなくても、同作品は知っているという方も多いと思う。「座頭市」といえば「勝新太郎」を挙げる人も多いと思うが、同作品は北野映画のコンセプトととてもマッチングしている。文字通りの「切った張った」シーンは「HANA-BI」や「ソナネチ」でも登場する通りのお家芸であるし、北野武ならぬビートたけしの持ち味であるエンタメ要素がうまく融合されており、どの層でも観やすい作品に仕上がっているように思われる。監督自らをキャストに采配することも北野映画としては珍しくないが、盲目のキャラを演じるという点での難しさはあったと思う。その点では、監督作品としてだけでなく、役の演技についても見応えのある作品である。また、同作品は北野映画の中でも最大級のヒット作となっており、国内のみならず海外でも高い人気を集めている。ヤクザ映画は苦手だという人も、時代物という認識でぜひ一度は見ていただきたい作品である。

 

 

第2位.北野武「アウトレイジ」

北野武「アウトレイジ」がおすすめの理由

北野武監督自身の魅力についてでも述べたが、任侠映画でありながら高い一般人気を獲得した点について評価できる。単純に「切った張った」の展開だけであれば、ここまで一般からの支持を集めることはなかったと思う。さらに、同映画の大きな魅力として2点を挙げることができる。まず、北野映画ならではの空気感である。沈黙には緊張感が漂い、暴行シーンでは目を背けたくなる描写が続く。だが、メリハリのある展開に視聴者を飽きさせない工夫が随所に盛り込まれていると感じている。二つ目の魅力として、同作は三部作となっているが、どの作品においても役者陣が大変豪華な顔ぶれとなっており、演技そのものを安心して楽しむことができる点である。これは一点目に挙げた魅力を支える、重要なファクターであるとも考えられる。役者が売れっ子の若手ばかりでは作れなかったであろう空気感は、ベテラン俳優たちと彼らに適切な指示を出せる同監督だからなし得た作品であることに違いない。

 

 

第1位.北野武「ソナチネ」

北野武「ソナチネ」がおすすめの理由

同監督が海外で高く評価されるきっかけとなった作品であり、また「キタノブルー」や「ヤクザ」を海外に認知させるきっかけとなった映画でもある。これだけでも一見の価値ありだが、同作品は先述の「アウトレイジ」シリーズよりも「バイオレンス」色が濃厚に表現されている。また、公開から年数が経っており、当時と現代では時代背景がかなり異なってくる。それらの点を加味すると、一般的に北野映画を薦めるのであれば「アウトレイジ」シリーズや「座頭市」となるだろう。しかし、同作品はそれらのマイナス要素をはねのけるほどの完成度を誇っている。哀愁があり、ハードボイルド。だけれども、ヤクザは最後に破滅する、という北野映画の良さが特に色濃くでているのは同作品である。そして、その点が観る人を選ぶ要因になっていることにもつながっていると考えられる。何にせよ、近年の北野映画作品を観て興味が沸いた人にはぜひとも観てもらいたい一本である。

 

 

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