デビッド・フィンチャー監督おすすめの映画ランキングTOP5
サスペンス系の作品が多く、現実社会に生きる上で、人間が直面する様々な場面において本当に正しい選択とは何なのかを問う作品が多いように思います。深く重いテーマの映画が多く見終わった後にしばらく余韻が残るほど衝撃的で考えさせられる哲学的な映画であるところが好きな理由です。
第5位.デビッド・フィンチャー「ゾディアック」
デビッド・フィンチャー「ゾディアック」がおすすめの理由
『ゾディアック』は、2007年公開のアメリカ映画でジェイク・ギレンホールが主演を務めているサスペンス映画でパラマウント映画、およびワーナー・ブラザースの共同製作で日本ではPG12指定となっています。アメリカ合衆国で実際に起きた連続殺人事件(ゾディアック事件)を追う男たちを描いた映画で実際の事件に基づいていることもあって、サスペンスよりも人間ドラマに重点が置かれています。原作はロバート・グレイスミスによるノンフィクション小説『ゾディアック』(Zodiac、1986年)および『Zodiac Unmasked』が元になっているようです。観終わった感想としては実際に犯人を追い詰めていく緊張感がとてもリアルで、観ている途中から、自分もその中に引き込まれたような錯覚すら覚えるほどのゾクゾクするような描写でした。余計な演出など一切入れずにただ、追うものと追われるものの駆け引きや攻防を恐ろしいくらいにリアルに描いた作品です。 精神を病んだ犯人の描き方は1995年に公開されたセブンに通じるところがあります。
第4位.デビッド・フィンチャー「ゲーム」
デビッド・フィンチャー「ゲーム」がおすすめの理由
『ゲーム』の始まりは―「人生が一変するような素晴らしい体験ができる」― サンフランシスコの投資銀行経営者ニコラス・ヴァン・オートン(マイケル・ダグラス)が48歳の誕生日に弟のコンラッド(ショーン・ペン)から送られた一通の招待状にはこう書かれていました。万事が順調、欲しいものも全て手に入れてきた主人公がそこからやがて、ブリーフケースの鍵の紛失、スキャンダルの発覚、CRS社のオフィスの消滅と、奇妙な出来事に巻き込まれていく様子はまるで自分自身のようにハラハラドキドキのしっぱなし。結局最後はハッピーエンドで終わるのですが、観ているこちらも完全にはめられた感があります。しかしこういうドッキリは大歓迎。こちらに考える暇を与えぬ息をつかさぬ展開はさすがの一言で観終わってみれば伝えたいことはオー・ヘンリの小説のようにシンプルかつ明快です。この映画では生きていく上で本当に大切なものはお金でも名誉でもなく、大切な家族や知人、そして人を想う気持ちなのだということを伝えています。
第3位.デビッド・フィンチャー「ソーシャル・ネットワーク」
デビッド・フィンチャー「ソーシャル・ネットワーク」がおすすめの理由
『ソーシャル・ネットワーク』は、2010年のアメリカ映画でSNSサイトのFacebookを創設したマーク・ザッカーバーグらを描いたノンフィクション映画です。原作はベン・メズリックが著したノンフィクション作品『facebook 世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男』です。最初はFacebookの現役CEOであるマーク・ザッカーバーグの宣伝映画かと思いましたが、実際に見て観てその考えは変わりました。これは青春映画でもあり、現代のITビジネスの核心に迫るドキュメンタリー映画でもあります。サスペンス映画で定評のあるデビッド・フィンチャーならではの真骨頂とも言える映画でNapsterの設立者であるショーン・パーカーが出てきたりPayPalの共同設立者であるピーター・ティールが出てきたりとIT好きの人ならたまらない内容となっています。私はこの映画を見てからマーク・ザッカーバーグへの見方が180度変わりました。
第2位.デビッド・フィンチャー「ファイト・クラブ」
デビッド・フィンチャー「ファイト・クラブ」がおすすめの理由
『ファイト・クラブ』は、1999年製作のアメリカ映画で日本では1999年12月11日に20世紀フォックス配給により、日比谷映画他、全国東宝洋画系にて公開されました。ホワイトカラーであり、アメリカという資本主義の代表とも言える国で高級マンションや高級ブランドなどに囲まれ何不自由なく暮らす主人公(エドワード・ノートン)が物質社会に飽きて、本当の幸福を探し出すストーリー。セクシーでワイルド、筋骨隆々で喧嘩なら誰にも負けない男なら誰もが憧れるであろうナイスガイ、タイラー、ブラッドピットと出会い、力だけが全ての組織、ファイトクラブを作り上げて生き、その勢力は徐々に拡大し、資本主義社会の象徴である、アメリカの超高層ビルをどんどん爆破していくのです。この映画を見終わってこれはまるでチェ・ゲバラへのオマージュを感じたのは私だけでしょうか。見終わった後に世界観がガラッと変わってしまうほどの衝撃を受ける名作です。
第1位.デビッド・フィンチャー「セブン」
デビッド・フィンチャー「セブン」がおすすめの理由
『セブン』は、猟奇殺人を描いた1995年のアメリカ映画で、デビッドフィンチャーの最高傑作と言っても過言ではない作品だと思っております。キリスト教の「七つの大罪」をモチーフにした連続猟奇殺人事件と、その事件を追う刑事たちの姿を描いたサイコ・サスペンス。斬新な映像、ノイズを生かした音響により、独特のオカルト的世界を描き4週連続で全米興行成績1位に輝いた大ヒット映画となりました。私はこの作品を観て、デビッド・フィンチャーのファンになりました。サイコスリラー映画としてはジョナサン・デミ監督の『羊たちの沈黙』にも似ていますが、主人公が追い詰められていく恐怖感や臨場感はセブンの方が優っているかもしれません。特に好きなシーンは映画のラストで主人公のブラッドピットと相棒役のモーガンフリーマンが犯人であるケビンスペイシーと対峙して究極の選択を迫られるシーンです。1995年の作品ですが、今見ても全く古さを感じさせない名作中の名作です。
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