山田洋次監督おすすめの映画ランキングTOP5

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山田洋次監督おすすめの映画ランキングTOP5

一言でいうと温かい。 二言で言うと温かくて切ない。 そして夫婦だったり、母子だったり父子だったり、親友同士だったり、身近ですぐそこにいる人とへの思いを描いている。 だから、当然に観てる側の感度が上がる。 ぎゅうーと抱きしめてくれるような映画を山田洋次監督は私に贈ってくれます。

 

 

第5位.山田洋次「母べえ」

山田洋次「母べえ」がおすすめの理由

吉永小百合さんの物静かでありながら力強い物言いを堪能できます。物語としても反戦を軸に家族の繋がりと人との繋がりを丁寧に描いていて、良作です。夫(坂東三津五郎)が反戦思想の為逮捕され、女手で一つで娘二人を育てる滋(吉永小百合)の生活が描かれている。そこに叔父(笑福亭鶴瓶)や夫の教え子山崎(浅野忠信)がやって来るようになり、小さな出来事が続く。淡々とした話なのに飽きないのは、まずは役者さんが上手いからではないでしょうか。そして反戦というテーマは戦地でなく家庭で描くという、そこからしか発信できないだろうという信念のようなものが感じられました。現代では太平洋戦争はもはや時代劇での出来事のように遠くなってしまった。だから残虐な戦争映画を観ても私にはどこか時代劇での切腹シーンくらいのリアリティしかありません。でもこの作品はこんな慎ましい生活さえも美しい心さえも脅かすのが戦争なのだと教えてくれます。10年20年後にも私はこの作品、リピートしてると思います。

 

 

第4位.山田洋次「学校3」

山田洋次「学校3」がおすすめの理由

定期的に観たくなる作品で観るときには必ずタオルを準備します。水も甘いも知り尽くした大人達の友情、恋愛、家族。大人には涙必至の作品です。職安(今で言うハローワーク)から紹介された職業訓練校に入学した人々と彼らを取り巻く人々の人間ドラマです。電気関係の職業訓練校新入学生で紅一点の紗和子(大竹しのぶ)には自閉症の息子がいる。紗和子は授業に追いつくのに苦労しながらも、女で一つで息子を育てて行かなければいけないという底力で勉強の日々を過ごす。やる気のないプライドだけは高い高野(小林稔侍)のことを紗和子やクラスメイト達は煙たがりながらも気に掛ける。紗和子の親友(余貴美子)とのやりとりなんかもこの作品を温かくする要素です。ちなみに私、この作品で余貴美子さんのファンになりました。中年の恋愛、自閉症の息子、リストラなどキーワードとなるのは暗いものばかりかもしれませんが、どんな厳しい現実にも優しさと笑いは欠かせないものだと私に教えてくれた最高の日本映画です。

 

 

第3位.山田洋次「隠し剣 鬼の爪」

山田洋次「隠し剣 鬼の爪」がおすすめの理由

山田洋次監督の時代劇3部作の第2作目として発表された作品です。1作目の宮沢りえさんも3作目の檀れいさんも良かったけれど、「隠し剣 鬼の爪」の松たか子さんの東北訛り言葉は堪りません。 東北の貧乏武家の片桐(永瀬正敏)の元で奉公し、幸せに暮らしていたに暮らしていたきえ(松たか子)。きえは商家へと嫁ぎ、片桐は彼女は幸せに過ごしていると信じていた。しかし偶然に再会したきえは幸せには見えない。その後、嫁ぎ先で酷い扱いを受けていることを知ることになる片桐はきえをその商家から連れ出してしまう。しかしそれは身分違いの恋。周りの目も決して甘くはない。祝言など上げることなどできるはずもない。そんな時、片桐のいる藩で謀反という大事件が起こる。謀反の疑惑がかかったのは片桐の旧友(小澤征悦)。脱獄した旧友を斬る任務を藩から与えられた片桐。旧友を斬った片桐は、旧友の妻(高島礼子)が藩の重鎮に酷い目にあわされていたことを知る。この映画は片桐の「正義感」が貫かれた作品です。そこに、きえの健気さが加わり、時代劇の好要素満載となっています。

 

 

第2位.山田洋次「幸福の黄色いハンカチ」

山田洋次「幸福の黄色いハンカチ」がおすすめの理由

「男は皆高倉健に憧れるべし。」数十年越しの私の持論です。それはこの映画を観れば分かります。和製の最上級のロードムービーなのです。北海道という広大な景色を背景に刑務所を出たばかりの男(高倉健)が待っているか分からない妻(倍賞千恵子)の住む夕張へ向かう。道中知り合った、今で言うチャラチャラな二人の男女(武田鉄矢、桃井かおり)と共に。高倉健さんが口下手な不器用男を演じているだけで十二分な作品なのは間違いないのですが、そこに武田鉄矢さんと桃井かおりさんの色ものが加わる事で妙なファンタジー要素が加わります。待つ妻が倍賞千恵子さんなのですから、作品に高潔な雰囲気も追加されるのです。下向いてても、空見てても、怒ってても、笑ってても、高倉健なのだから、それを観たいと思って何度でも観たくなる作品です。ラストシーンはあまりにも有名ですが、私は実は最期のチャラチャラ二人組の引き際の潔さが私は大好きです。お茶とか振る舞わないんだって観る度に思います。

 

 

第1位.山田洋次「息子」

山田洋次「息子」がおすすめの理由

三國連太郎さんが素晴らしいのもさながら、今や立派な映画俳優になった永瀬正敏さんの若いながらも圧倒する演技に心打たれる作品です。日本アカデミー賞受賞作品です。田舎で実直に生きる父親(三國連太郎)は東京で目的なくフリーターを続ける次男哲夫に不甲斐なさを感じている。アルバイト先を変えた哲夫(永瀬正敏)に運命の出会いがあった。美しい女性(和久井映見)は、微笑むだけで返事をしてくれない。彼女が聾唖者だと知る哲夫。哲夫は彼女にラブレターを渡す。ラブレターという時点で懐かしの映画のように感じるかもしれませんが、今だからこそ観なきゃいけない作品だと思います。ぶつかり合う親子は思い合っているからこそ。彼女のことで必死になるのは純粋だからこそ。働く意義や家族への想いは時代を超えた命題です。哲夫が父親に彼女を紹介した時のシーンは、思い出し泣きする程です。また岩手の圧倒される季節感と東京の雑多感のコントラストに切なさを感じてしまった。

 

 

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